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山の日イベント

山の日イベント

「山の日」全国大会

第7回「山の日」全国大会おきなわ2023記念行事 学生発表について

2023.10.11

全国山の日協議会

大会実行委員会事務局(沖縄県環境部環境再生課)

令和5年8月11日に、第7回「山の日」全国大会おきなわ2023の記念式典が大宜味村立小中学校体育館で開催されました。記念式典のあとに引き続き行われた記念行事のプログラムにおいて、開催4町村の大宜味村、東村、国頭村、竹富町の小中高生が各地域の身近な自然の中で行っている環境学習等について、発表を行いましたので報告させていただきます。

ゲストの皆さん

子ども達による取組発表は、沖縄出身のタレント 津波信一さんの進行のもと、沖縄出身で世界自然遺産大使のバンドHYや俳優の比嘉愛未(まなみ)さん、山の日アンバサダーの四角友里さんをゲストに迎え、森の中でキャンプをしているようなリラックスした雰囲気の中で行われました。

ゲスト:沖縄出身で世界自然遺産大使のバンドHYさん

沖縄県立辺土名(へんとな)高校3年 サイエンス部の上原蓬さん

まず、最初に世界遺産地域に登録されているやんばる地域唯一の高校である県立辺土名(へんとな)高校3年 サイエンス部の上原蓬さんが登壇しました。同校は大宜味村にあり、山、川、海に囲まれた自然環境の豊かな場所に立地し、その特色を活かし、自然環境科が設置され、県内のみならず県外からも進学する生徒がいる高校です。
やんばるの生き物や自然環境を学ぶため、キャンプや釣りなどの野外でのフィールドワークを中心に実習を多く取り入れた授業や全国の自然環境を学ぶ生徒達が交流する「全国高校生自然環境サミット」などの紹介のほか、校内エントランスに設けられた魚の水槽や昆虫や骨格標本、剥製の展示、校内で沖縄在来の島ヤギや琉球犬を飼育していることを含めた「学校生き物博物館」の紹介がありました。また、課外活動として、地域の子ども達への環境教育やガイドの実施、外来生物の駆除や赤土流出防止対策のグリーンベルト設置やビーチクリーンなどのボランティア活動の紹介もありました。今後の取り組みとして、やんばるの森の多種多様な生き物たちがこれからも暮らしていけるように、自然を守り続けていくという使命感をもって、環境保全、環境学習の取組を主体的に、企画して実行していきたいと意気込みを語りました。

沖縄県立辺土名(へんとな)高校3年 サイエンス部の上原蓬さん

PDF:辺土名高校活動紹介(山の日2023)


東村立有銘(あるめ)小学校の4年生の皆さん

次に、東村立有銘(あるめ)小学校の4年生の皆さんが登壇しました。総合学習で学んだことを「ヒルギ公園から沖縄の自然へのつながり」として発表しました。マングローブの定義、日本では沖縄県と鹿児島県に分布していること、そこに生育、生息するヒルギやカワセミなどの動植物を紹介しました。環境保全の取り組みとして、ツルヒヨドリなどの外来種の除去活動への参加、やんばるの森の保全を住民や観光客に働きかけるポスター等の作成の取り組みの紹介もありました。最後に、会場の参加者に対して、やんばるの自然をこれからも大切に守っていきましょうと元気よく呼びかけました。

東村立有銘(あるめ)小学校の4年生の皆さん

PDF:有銘小学校活動紹介(山の日2023)


国頭村立安田(あだ)小学校の皆さん

三番目は、国頭村立安田(あだ)小学校の皆さんが登壇しました。全校児童が9名、沖縄本島で朝日を一番早く眺めることができる学校や安田集落の紹介からはじまりました。環境活動の定期的なものとして、ヤンバルクイナ施設に提供する枯れ葉集め、朝のビーチクリーン活動、畑の手入れなどの紹介がありました。また、特別な活動として、田植えやコノハズクの巣箱の取り付け、ヤンバルクイナ飼育施設の見学学習会や、地域で豊作を願うアブシバレーハーリー大会への参加、釣った魚をさばき、食べる「魚さばき体験」、集落内の車両に対して減速を促す看板づくりなどの紹介がありました。今後の活動として、他の地域のことを知り活動のレベルを上げていきたいといった思いを語りました。

国頭村立安田(あだ)小学校の皆さん

PDF:安田小学校の環境活動紹介(山の日2023)


竹富町 西表ヤマネコクラブ

最後は、竹富町西表島で結成26年目を迎える西表ヤマネコクラブが登壇しました。森や海で、自分達でトイレを作り、魚や山菜を取って、調理し、1泊2日の生活をするサバイバルキャンプの紹介がありました。また、イリオモテヤマネコの学習として、ロードキル対策のための柵やアンダーパスを実際に見て、その効果を学習する活動や、ヤマネコパトロールとして車のスピードをスピードガンで計測する取り組み、クラブの新聞作成などの発表もありました。活動を通じて、かけがえのない自然の大切さを学び、今後も西表島の宝であるイリオモテヤマネコを大切にしていきたい、さらに西表島の自然環境についての知識を深め、観光客に伝えていきたいと意気込みを語りました。

西表ヤマネコクラブの皆さん

PDF:西表エコクラブ活動紹介(山の日2023)


今後も活動を継続して欲しい

子ども達の取組発表を聞いて、ゲストからは、自分で体験し、学び、自分たちの言葉で語っている姿に感心した、身近の自然を当たり前と思わず、どう守っていくかを考えている姿に感動した、今後も活動を継続して欲しいと言ったコメントがありました。会場からは子ども達の緊張しながらも一生懸命に発表する可愛らしい姿や堂々とした姿に惜しみない拍手が送られました。

ゲスト:沖縄出身で世界自然遺産大使の比嘉愛未さん

素晴らしい発信ができた沖縄の子どもたちを誇りに思う

今回の子ども達の取組発表は、身近な山や自然の中での学習や活動を通じて、自然に触れ合い、学び、そして、この自然を守るための活動を考え、実行し、今後の目標を表明するとともに、活動をひろげる働きかけを行うものでした。これは山の日の制定趣旨である「山に親しむ機会を得て、その恩恵に感謝し、次世代につなぐこと」、沖縄大会のテーマである「山を知り、山に感謝し、山を楽しむ~自然豊かな南の島、沖縄から未来へ~」にふさわしい内容、大会に花を添えるものであったと感じております。また、このような素晴らしい発信ができた沖縄の子どもたちを誇りに感じており、このような活動が継続され、次世代を担う子ども達に引き継がれ広がっていくことを切に願っております。
最後になりますが、この場をお借りして、発表に参加した子ども達、いつもサポートしている親御様や先生方をはじめ関係者の皆様に深く感謝を申しあげます。

ゲスト:山の日アンバサダーの四角友里さん

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