閉じる

ホーム

  •   
  •   

閉じる

アンバサダー

アンバサダー

アンバサダー

2024年山の日アンバサダーメッセージ

2024.12.27

山の日アンバサダー
国際山岳ガイド
近藤謙司

皆様、今年も大変お世話になりました。
まず初めに、今年は能登半島の地震や飛行機事故など、悲しい出来事で始まり、また、山で命を落とす近しい仲間が多かったことも、心痛む出来事でした。自然の厳しさと共に、命の尊さを改めて感じる年となりました。
一方で、私自身にとっては、プレモンスーン期にエベレストに登頂し、ゲストと共にその頂を目指すという貴重な機会を改めて持つことができました。これが8回目のエベレスト登頂となり、60歳を過ぎ、コロナ禍で5年も間の空いてしまった私の、山岳ガイドとしての道の集大成とも言える挑戦でした。多くの命がかかる責任を背負い、仲間と共に支え合いながら、頂を目指すその過程には深い意味がありました。この体験を通じて、改めて山と向き合い、その恩恵を深く実感することができました。

そして、数日前には沖縄県の最高峰・石垣島の於茂登岳に登り、西表島の大自然を体験するトレッキングとカヌーを楽しんできました。その際、地元の子供たちによる組踊りや、「オヤケアカハチ」の伝説に基づく物語の公演を鑑賞する機会にも恵まれました。この伝説は、八重山諸島の豊かな自然と深い文化が織りなす物語であり、私の心に深く響き、目頭が熱くなるほど感動しました。地域の伝統や文化が息づく自然との繋がりを感じるひとときでした。

世界最高峰のエベレストも、わずか500mの高さしかない沖縄県の最高峰も、自然が私たちに語りかけてくれる感動やその瞬間に得られる学びに、大きな違いはないと強く感じています。どちらも私たちの心に深く刻まれ、人生を豊かにしてくれるものです。
山や自然は、私たちに計り知れない豊かさを与えてくれます。それは私たちの心を癒し、人生を豊かにし、また新たな挑戦を促してくれます。私たち一人ひとりが山の恩恵に感謝し、その恵みを次の世代に伝えていく責任があると感じています。
来年も、皆様と共に山や自然の素晴らしさを再確認し、より多くの人々が自然と共に過ごす機会を持てるよう努めてまいります。
どうぞ、来年もよろしくお願い申し上げます。

山の日アンバサダー
近藤謙司

RELATED

関連記事など