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山の日レポート

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通信員レポート

「里山学講義2026」~森林生態系の物質循環と土壌からみた里山林管理 ~

2026.02.24

山の日通信員
くまの木里山応援団
市川 貴大

森林生態系の物質循環と土壌からみた里山林管理

「里山学講義2026」(主催 くまの木里山応援団、共催 ロペ倶楽部、塩谷町、後援 公益財団法人全国山の日協議会、高原山を愛する会)が2026年2月15日(日)、ロペ倶楽部にて開催され、22名が参加しました。

講義①「くまの木里山応援団の里山保全・再生活動」

くまの木里山応援団の市川貴大団長から、2025年にロペ倶楽部の里山が環境省の自然共生サイトに認定されたこと、高原山麓における地域共働事業に関する包括連携協定を締結したこと、2026年は新規に里山ボランティア養成講座の開講、たかはら里山の集いを「ロペ倶楽部の里山公開デー」に組替、岐阜県飛騨市にて8月10日に里山と山の日ミニセミナーを主催することを概説しました。

くまの木里山応援団の市川貴大団長

講義②「ロペ倶楽部の里山について」

ロペ倶楽部の中楯正也支配人から、全国的にゴルフ場が、いのしし被害にあっている例を紹介し、鳥獣被害対策として、「農地・集落の管理」「個体数の管理」「生息地の管理」の3つをバランスよく行うことが重要で、くまの木里山応援団による里山保全・再生活動が実施されてからコース内の芝生をいのししに掘り返される被害にもあっていないことの紹介をいただきました。

ロペ倶楽部の中楯正也支配人

講義③「森林生態系の物質循環と土壌からみた里山林管理」

東京農工大学大学院農学研究院の戸田浩人教授から、東京都府中市では門松に「スギ」が使われていて、武蔵国では西日本より里山資源の収奪が遅く里山がマツ化しなかったことに起因していることを紹介され、栃木県茂木町と埼玉県三富地域での落葉採取による養分循環の変化を示したうえで、コナラの根に発達した外生菌根菌の存在について言及され、窒素やリン施肥をすると外生菌根菌の感染率が低下すること、シュンランなどは部分的菌従属栄養をしていて、コナラの外生菌根菌の菌糸と密接な関係になることなどの概説をいただきました。

東京農工大学大学院農学研究院の戸田浩人教授

戸田先生には参加者から多数の質問が寄せられました。きのこについては腐生菌なので有機物分解と密接な関係にあること、枯れ木の分解促進には地面に接地させること、持続的な落葉利用のためには、落葉かきしない期間も重要であることの回答をいただきました。

ロペ倶楽部の里山に隣接した仲山共有地を戸田先生とともに散策

講義後は、希望者を募って、ロペ倶楽部の里山に隣接した仲山共有地を戸田先生とともに散策しました。全体的に若い木が少ないので、どんぐりから苗木をつくるイベントなどを実施して、植えていくと良いなどのアドバイスをいただきました。
昨年どんぐりを拾って、地面に埋めたところなので、発芽したら苗づくりを積極的に行おうと思います。

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