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山の日レポート

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通信員レポート

現地の食べ物紹介 ~モザンビーク便り4~

2021.07.09

全国山の日協議会

7月4日 個人会員丸尾さんからのレポートです。

ニアサ州一帯には、アフリカ大陸の土台をなす花崗岩や片麻岩が分布しています。
かつてカメルーン南部で井戸調査をしながら歩いた時、その土地に分布する岩石が火山岩から花崗岩に変わった途端に、畑の作物が目に見えて貧弱になって驚いたことがあります。この様な経験から、この地域の土地の地味は、とても乏しいものと想像できます。

このあたりの人達はキャッサバを粉にしてシマとして食べます。

よく手入れされたキャッサバの畑

主食は、メイズ(とうもろこし)の粉から作るシマ

アフリカ南部、東部一帯に暮らす人々の主食は、メイズ(とうもろこし)の粉から作るシマです。従って、この地域の主作はメイズです。しかし、今は乾季の始めであり、メイズの収穫は終わり、その後にキャッサバやさつまいもなどの根菜類やトマトが植えられています。メイズの他には主食の作物として、背丈が4-5メートルになるヒエの類いも栽培されています。一般にシマはメイズの粉だけで作られていますが、この地域の人々はメイズの粉に上述のヒエやキャッサバの粉を増量材として混ぜているようです。

写真はメイズの粒を臼で突いて粉にしたもの。この粉を鍋に入れて熱湯を注ぎ、ヘラで練って、直径10センチほどのお供えモチ状にしたものがシマで、彼らの主食です。

メイズの粒を臼で突いて粉にしたもの

ヒエの類い:殻

豆の畑

トマト畑

レタスは高級野菜

この地域の人々のほとんどは、自給自足農民であり、収穫した作物のほとんどは自分たちで食べてしまいます。折よく余った作物は町の市場や街道沿いで売って、現金収入としています。ところが、村の中や畑を歩き回っているうちに、この自給自足農民の中にタバコや胡麻、あるいはレタスやキャベツなどの換金作物を栽培している、意欲的な人々がいることに気が付きました。

畑は川の側にあり、川の水で灌漑しています。レタスは換金作物として栽培されていて、市場では一つが30円くらいの高級野菜です。

レタス畑

野菜市場

例えば、レタスは町の市場では大きな株一つ日本円にして50円で売られています。結構な高級品です。レタスはマンディンバでも未だ需要は大きくないようです。キャベツは煮物にも使われているので、市場でも大量に売られています。キャベツのほとんどはマラウイから来ているようですが、一部はマンディンバの近郊でも栽培されているとのことです。

キャベツはマラウイから運ばれてくる

今日は日曜日、朝から停電です

この地域の自給自足農民の中にも、このように意欲的に換金作物を栽培してお金を稼ぐ人々が出始めています。村の中には小学校しか無いですが、お金が貯まれば子供を町にある中・高等学校に送ることが出来ます。この地域の村人にあくせくして暮らしてもらいたくはないですが、子供達により高い教育を受けさせる意欲は持ってもらいたいものです。

7月4日
モザンビーク、ニアサ州にて
個人賛助会員 丸尾祐治

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