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山の日レポート

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通信員レポート

岳都松本の七夕祭り ~月遅れの8月7日~

2021.07.29

山の日通信員
一般財団法人 自然公園財団上高地支部
加藤 銀次郎

松本押絵雛・七夕人形・松本姉様人形の展示製造販売を行う「ベラミ人形店」。
松本では知らない人はほとんどいませんが、店の魅力もさることながら、山が大好きなオーナーご夫妻の人柄に惹かれる方も多いと思います。そんなオーナーの三村隆彦さんから、松本の暮らしの中に息づいた「松本地域の七夕祭り」についての情報が寄せられましたので紹介します。
(ここから)
毎年梅雨明けの頃、松本地域では月遅れの8月7日に七夕祭りを行います。この七夕祭りには、笹飾りだけではなく織姫と彦星等をかたどった七夕人形を飾る風習があります。子供の健やかな成長や技芸上達等を願って風通しの良い縁側の軒下等に七夕人形をつるして飾り、人形に託した厄を風で吹き払ってもらうという厄祓いの意味があります。
 近年では商店街などでも飾られており、このような七夕人形のある情景は松本の夏の風物詩のひとつとなっていて、この時期になると私は大好きな涸沢に行きたくなります。皆様も山行の行き帰りには、是非とも松本地域の七夕祭りもお楽しみください。
 次に様々な七夕人形をご紹介をさせていただきます。

国重要文化財 馬場家住宅にて

 子供の着物を掛ける木製の『着物掛け型』です。「将来着物に不自由しないように」とか「お裁縫が上手になるように」等の謂れがあります。

 織姫と彦星が色鮮やかな和紙の着物に身を包む『紙びな型』です。

 大祓いのヒトガタと同じ形の紙を毎年一枚ずつ、感謝と願いを込めて重ねていく『ヒトガタ(ご神体型)』です。

 七夕の日に雨が三粒以上降って天の川が増水した結果、織姫彦星が川を越えて会えなくなった場合に、この人形がどちらか一方(織姫説と彦星説があります)をおぶって天の川を渡し、ふた星を会わせてあげるという役割が語られる人形で、カータリ、足長、カワコシ等と呼ばれるものです。

塩尻市本洗馬の長野県史跡「釜井庵」です。江戸時代の文人で紀行家の菅江真澄が描き残した民俗絵図を基に当時の七夕祭り風景を再現しています。

菅江真澄により天明三年(1783年)「委寧の中路(いなのなかみち)」に描かれた七夕人形を復元したものです。

(ここまで)
松本は北アルプスのお膝元。この「岳都」と謳われる松本地域の貴重な伝統を守り、多くの人に知ってもらおうとご尽力されている三村さんの姿に心打たれるとともに、改めて郷土の伝統を大事にしていきたいと思います。
皆さん、北アルプスや松本へお越しの際はぜひお立ち寄りください。

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