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応援メッセージ
第1回大会から第10回大会へ~山を想う心を未来へつなぐ~山の日2026メッセージ
2026.08.04
「山の日」全国大会が岐阜県高山市で開催されますことを、心よりお祝い申し上げます。
飛騨高山や飛騨市には大切な友人が多く暮らしており、登山をはじめ、これまでに何度も足を運んできた思い出深い土地です。そのため、今回の開催は、まるで地元で開かれるかのように嬉しく感じています。
最近では、飛騨地方そのものではありませんが、日本山岳会東海支部の皆様にお誘いいただき、3月に能郷白山と冠山に登ったことが強く印象に残っています。当時は、6月に母校・中央大学山岳部のアラスカ・デナリ合宿へ隊長として参加する予定だったため、歩荷訓練も兼ねて重荷を背負って長い尾根を歩きました。アルプスを思わせる雄大な雪尾根が続く能郷白山、そして標高1,500mに満たない低山とは思えないほど貫禄のある姿で屹立する、“ミニ剱”とも呼べるような冠山の風格。どちらも個性あふれる素晴らしい山で、その魅力を存分に味わうことができました。
さらに、支部長の別荘では美味しい食事やお酒でもてなしていただき、山の楽しさだけでなく、山仲間との温かな交流にも恵まれた忘れられない山行になりました。

雪の能郷白山(2026年3月)

冠山に向かって雪原を歩く(2026年3月)
長野県との県境にそびえる御嶽山も大好きな山です。独立峰でありながら、いくつもの噴火口を抱え、北側には緑豊かで牧歌的な雰囲気の景色が広がる一方、南側には火山特有の荒々しい景観が広がるなど、一つの山とは思えないほど多彩な表情を見せてくれます。
気象の面から見ても実に興味深い山です。伊勢湾からの湿った空気の影響を受ける一方で、日本海の影響も受けるため、風向きによって雲が発生する場所が異なります。また、木曽川や飛騨川に沿って伊勢湾から湿った空気が流れ込み、その水蒸気が御嶽の斜面で雲を生み出します。雲は刻々と姿を変え、天気も絶えず移り変わるため、山の気象を観察し、雲を眺めるにはこれ以上ない場所と感じています。飛騨側の山麓には200を越える滝があり、「日本一滝の多い町」として知られる飛騨小坂があります。飛騨側からアプローチをすると、滝巡りの楽しみが加わります。山に降った雨は滝となり、川となって海へ注ぎます。そして、それが水蒸気となって再び山に帰ってきて雲を作り、雨を降らせる。こうした水の循環を身近に感じることができるのです。

五の池小屋では、畳のテラスがある(2021年8月)

夕陽に染まる巻雲と五の池(2021年8月)

八ヶ岳からのご来光(2021年8月)
もうひとつ、皆様に是非、おすすめしたい山が猪臥山(いぶしやま)です。とりわけ冬の美しさは格別で。一面の霧氷に彩られた景色を見ると、この山の虜になってしまうことでしょう。霧氷は、冬型の気圧配置で冷たい北風が吹くときに成長していきます。その最中は雲に覆われて雪が降ることもあり、霧氷の美しさは半減してしまいます。狙い目となるのは、冬型が弱まり、天気が回復へ向かうタイミングです。青空の下、白く輝く霧氷が広がる景色は息をのむ美しさです。

霧氷の森と御嶽山
登山以外では、揖斐川マラソンに出場するのが毎年の楽しみでした。コースは、紅葉が色づき始めた揖斐川の渓谷沿いを走ります。アップダウンが多いコースですが、沿道では大人から子供まで地域の皆さんが総出で温かい声援を送ってくださいます。その応援からは、町全体でランナーを歓迎してくださっていることが伝わり、何度も力をいただきました。。完走後の充実感は、登山と共通のものがありますね。

完走後に仲間たちと
若い頃に夏、冬と通った錫杖岳の岩壁も忘れることのできない場所です。わずかな岩の窪みにアイゼンの前爪をかけて立ちこみ、両手のアックスを打ち込みながら、一歩ずつ微妙なバランスで岩を攀じっていきます。周囲で雪崩の音が響く中、アドレナリンが体中を駆け巡り、落ちないために、生きるためにひたすら登り続ける行為。そんなことに夢中になっていた時期もありました。
清流や滝、湿原、火山、切り立った岩壁、雄大な北アルプスの峰々、そして個性豊かな低山まで。岐阜県には、実に多彩な山岳風景が広がっています。初心者からベテランの登山者まで、それぞれの技量や目的に応じた山が必ずあるのが岐阜県の山。山の日全国大会を機に、多くの人が岐阜県の山の魅力を知っていただき、登山を楽しんでいただけることを願っています。
文責、写真:猪熊隆之(山の日アンバサダー)
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