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山の日レポート

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通信員レポート

エレファントグラスはサバンナの景色を構成する重要な脇役 ~モザンビーク便り3~

2021.07.08

全国山の日協議会

7月2日 個人会員丸尾さんからのレポートです。

エレファントグラスは熱帯アフリカ原産のイネ科の多年生植物で、背丈は4、5メートルになる。
ウイキペディアによれば、20世紀になって牧草として作物化されて、他の大陸に運ばれており、日本にも昭和初期に導入されている。

畑の脇に茂るエレファントグラス

しかし、元祖アフリカの原生種は、野生動物や家畜には見向きもされず、ところ構わず生い茂っている雑草である。荒地や草地は言うに及ばず畑の際や道路脇などに無尽蔵に生えている。

この地域の典型的な景色

資源として活用

ところが、この地域の人達はこの無尽蔵な雑草を見事に資源として活用しているのである。

エレファントグラスで作った塀

屋根

家の屋根は100パーセントエレファントグラスで葺かれているし、その他いろいろところにこの資源が使われている。

エレファントグラスの屋根

ナウシェシェ村のカソリック教会

この地域の伝統的な家は、壁は日干しレンガか赤く焼成したレンガで作られている。日干しレンガは自分の屋敷の一角を掘って、自ら土を捏ね、庭で干す。赤レンガは、日干しレンガを家状に積んで封をして、中で火を炊いて焼いている。屋根を載せる竹の枠も、川沿いに自生する竹を取って来て自分自身で作っている。このように、ニアサ州の農村部に住んでいる人達は、周りの自然と上手く調和して、充分満足して伝統的な生活を送っているように見える。

日干しレンガ作り

街道沿いのキオスク

街道沿いのキオスク

井戸を掘る現場

4、5月で雨季は終わり、6、7月のこの時期は乾季の始まりで、農作業はほぼ終了していて、人々は家の補修や新築に精を出している。

井戸を掘る現場の脇にもエレファントグラスの群落。
手前は収穫を終えたトウモロコシ畑、直ちに雑草に覆われてしまっている。

井戸を掘る現場の脇にもエレファントグラスの群落

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