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山の日レポート

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通信員レポート

隠岐・知夫里島(ちぶりじま)だより

2025.06.06

全国山の日協議会

南家知子さんからのレポートです

子どもたちを自然の中で育てたい、と島根県隠岐郡知夫村に移住して20年。隠岐諸島に属する島の一つ『知夫里島』にお住いの南家知子さんからレポートが届きました。
※知夫里島(ちぶりじま)は、島根県の日本海沖にある、隠岐諸島(4つの島があります)の中の、一番南にある島です。

腰の高さぐらいまで伸びた草。イタリアンという種類

春は「草仕事」の季節

我が家は小さな島で、黒毛和牛の繁殖農家をしています。繁殖農家とは、母牛を飼って産まれた子牛を売る形態の農家です。かわいい盛りの子牛を売る、まさにドナドナのような世界ですが、とにかく母牛も子牛も健康に育てる、難しいけれど、なかなか楽しい仕事です。
そんな我が家にとって春は「草仕事」の季節。
秋に種をまいた草場の草を、刈り、乾かし、ロールにして、牛の餌にします。

刈った直後

この時期は、とにかく天気予報をつねにチェックして、草を刈る日を考えます。草を刈った後、少なくとも2,3日は晴れた日が続かないと草が乾きません。予想外に雨が降ったりすることもよくあるので、気が抜けない日が続きます。

ロールに巻く作業中

北海道や鹿児島などでは、広大な牧草地の草を巨大な機械で刈り、巻いているようすが見られますが、知夫は土地が狭いし、小規模経営ですので、小さな機械で少しずつ作業を進めます。

このエリアの草仕事終了です

すべての草が巻き終わり、牛舎に収納すると本当にホッとします。春の一番草は栄養があってとても美味しいらしく、牛たちもとても喜んで食べます。この後、肥料を全体に撒いて、次の二番草にそなえます。

完全に乾ききらなかった草はロールにして発酵させます

草仕事は大変ですが、ロールが一つ一つできて牛舎に積まれていくと、牛の食糧が自力で確保できたことに充足感でいっぱいになります。
6月からはまた二番草の収穫、草仕事はまだまだ続きます。

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