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山の日レポート

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通信員レポート「これでいいのか登山道」

【連載49】これでいいのか登山道

2026.10.01

全国山の日協議会

よりよい山の道をめざして、私たちにできることは何だろうか?

 連載49回目となりました。那須平成の森での歩道整備について中村仁さんに綴っていただきました。第1回目の今回は「近自然工法を那須の森にどう生かすか」という内容です。ぜひご覧ください。
 また、本連載を担当している登山道法研究会では、現在「山と登山道」アンケートを実施中です。詳しくは文末にありますが、引き続きのご協力を宜しくお願いいたします。
「山と登山道」アンケート(登山道法研究会)

那須平成の森での歩道整備① ~近自然工法を那須の森にどう生かすか~

中村 仁(麓の山小屋)

 那須高原に広がる「那須平成の森」は、かつて「那須御用邸」の敷地の一部でした。この森には、ブナの自然林や希少種をはじめとする多くの動植物が生息・生育し、豊かで多様な自然環境が残されています。国民が自然にふれあえる場として活用してはどうかという当時の天皇陛下(現在の上皇陛下)のお考えを受け、2011年に宮内庁から環境省に移管され、「那須平成の森」が開園しました。
 このような背景をもつ森には、来訪者が自由に散策し、自然とふれあうことのできる「ふれあいの森」が広がっています。四季折々の自然を楽しむため、多くの方が訪れていますが、開園から15年にわたり多くの人に歩かれてきたことで、歩道は徐々に踏み固められ、一部では荒廃が進み始めていました。

 こうした歩道の荒廃は、那須平成の森フィールドセンターのスタッフにとっても課題の一つになっていました。そこで、まずは歩道整備を始めるきっかけを一緒に考えることから始めました。そして、一度整備をして終わりにするのではなく、この森がある限り継続して手を入れ、その変化を見ながら整備を続けていくという意識が必要であることを共有しました。そのうえで、「近自然工法」の考え方を基盤としながら、那須の自然環境や土地の特性に合った歩道整備について、実践を重ねながら考え、研鑽していくこととしました。
 その第一歩として、2023年には「飯豊朝日を愛する会」の皆さまをお招きし、近自然工法の考え方と、自然植生に配慮した施行方法について学びました。歩道の整備には、利用者が安全に歩くための施工技術が必要です。しかし、単に傷んだ道を直し、歩きやすくすればよいわけではありません。周囲の地形や水の流れ、真砂土などの表土の移動、そこに生育する植物などを観察し、自然の変化を想像しながら、その場所に合った施工方法を考えていく必要があります。
 そして何より、那須平成の森に残された自然植生を保全しながら、人が継続的に自然とふれあえる環境をどのように維持していくのか。そのために何が必要なのかを考え続けることが、歩道整備の根本にあるのだと思います。2023年の講習は、そのための出発点となりました。一度整備して終わりではなく、その後の変化を観察し、必要に応じて再び手を入れる。そして、そこで得た経験を次の整備に生かしていく。私たちはその後も、那須の自然に合った整備方法を探りながら、歩道に向き合ってきました。次回は、施工後に起こった問題や課題などへの対応、そしてその後の整備につなげているかを紹介します。

「山と登山道アンケート」ご協力のお願い

 登山道に関心を寄せる登山愛好者、研究者らで勉強を続けている「登山道法研究会」では、現在、登山者やハイカーほか、「山の道」を利用するすべての人を対象に、「山と登山道」アンケートを実施中です。
 山の道で感じる課題や、誰が管理するべきか、好きな登山道などについての内容で、皆さまにご協力を呼びかけています。アンケートへの回答方法につきましては、下記ウエブサイトをご覧ください。いただいた回答は、今後の登山道整備理のあり方に関する検討の参考にさせていただきます。また、皆さま方がどのようにお考えなのか。その傾向やご意見などについても、集計結果をリアルタイムでご確認いただくことができます。
「山と登山道」アンケート(登山道法研究会)

***第2集報告書を頒布中です。 また「登山道」に関するご意見や投稿を募集します***

登山道法研究会では、これまでに2冊の報告書を刊行しています。こちらは本サイトの電子ブックコーナーで、無料でお読み頂けます。
https://yamanohi.net/ebooklist.php

また、第2集報告書『めざそう、みんなの「山の道」-私たちにできることは何か-』につきましては、紙の報告書をご希望の方に実費頒布しております。
ご希望の方は「これでいいのか登山道第2集入手希望」として、住所、氏名、電話番号を記載のうえ、郵便またはメールにてお申し込みください。
●申込先=〒123-0852 東京都足立区関原三丁目25-3 久保田賢次
●メール=gama331202@gmail.com
●頒布価格=実費1000円+送料(430円)
※振込先は報告書送付時にお知らせいたします。

報告書の頒布は、以下のグーグルフォームからも簡単にお申込み頂けます。
報告書申し込みフォーム

先に刊行致しました「第1集報告書」は在庫がございませんが、ほぼ同内容のものが、山と渓谷社「ヤマケイ新書」として刊行されています。
ヤマケイ新書 これでいいのか登山道 現状と課題 | 山と溪谷社 (yamakei.co.jp)

また、このコーナーでも、全国各地で登山道整備に汗を流している方々のご寄稿なども掲載できればと思います。
この記事をご覧の皆さまで、登山道の課題に関心をお持ちの方々のご意見や投稿も募集しますので、ぜひご意見、ご感想をお寄せください。
 送り先=gama331202@gmail.com 登山道法研究会広報担当、久保田まで

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