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山の日レポート

山の日レポート

山の日 FUKUI 2025 記念式典

第9回「山の日」全国大会FUKUI2025 記念式典 トークイベント

2025.08.23

全国山の日協議会

テーマ: 未来へつむぐ、ふくいの山々 - 感謝と共生のこころを次世代へ -

開催日時: 令和7年8月11日(月・祝)
場所: 福井県大野市 結とぴあ
テーマ: 未来へつむぐ、ふくいの山々 - 感謝と共生のこころを次世代へ -
司会:
• 増谷 寧々 (FBC福井放送アナウンサー)
パネラー:
• 杉本 達治 (福井県知事)
• 仲川 希良 (モデル / フィールドナビゲーター / 山の日アンバサンダー)
• 望月 詩織 (大野市地域おこし協力隊 / イラストレーター / 星カフェ運営)
• HIRO (福井県公式観光サイト公認ふく旅ライター)
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【開催挨拶】
増谷 寧々 (司会):
本日は、第9回「山の日」全国大会FUKUI2025記念式典にご参加いただき、誠にありがとうございます。これからのトークイベントでは、福井の山の魅力や豊かな恩恵、楽しみを多彩なパネラーの皆様からそれぞれの視点で語っていただき、福井の山々を未来へつむぐきっかけを掴んでいただければ幸いです。
【パネリスト紹介】
• HIROさん: 福井生まれ福井育ちの福井県公式観光サイト公認ふく旅ライター。写真歴20年以上で、「地味にすごい」福井の魅力を発信されています。
• 望月 詩織さん: 山梨県出身で2020年に大野市へ移住。地域おこし協力隊として、美しい星空や水などの自然の魅力を伝える活動をされています。
• 仲川 希良さん: モデル、フィールドナビゲーターとして活躍される山の日アンバサダー。アウトドア雑誌『ランドネ』への出演をきっかけに山の世界に魅了され、登山歴は15年になります。
• 杉本 達治知事: 福井県のリーダーとして、多彩なパネリストのトークをさらに盛り上げていただきます。

左側から、杉本達治知事、仲川希良さん、望月詩織さん、HIROさん

【トークセッション】 テーマ1: 福井の山との出会い、そのきっかけ

• HIROさん:
ー小学生の頃に参加した「冒険塾」が山との出会い。毎週末のように先生に福井の山々に連れて行ってもらい、荒島岳や野坂岳に登った経験が、自然への興味と愛情を育んだ。野坂岳で見つけた水晶は、今でも子供の頃の宝物。
ー現在は福井県公式観光サイトのライターとして、福井の山の魅力を県内外に伝える記事を執筆。「地味にすごい」福井をもっと知ってほしいという思いで活動している。
• 仲川 希良さん:
ー高校生の頃、ファッションモデルとしてアウトドア雑誌『ランドネ』に出演したことが、山の世界を知るきっかけ。元々、草花や虫など生き物が好きで、山の奥深さに惹きつけられた。
ー福井県との出会いは、2019年の若狭湾でのテレビ番組ロケ。澄み切った海でのサップ体験や、海の幸を味わうキャンプを通じて、福井の自然の豊かさに感動。キャンプ地から見えた美しい円錐形の青葉山(若狭富士)に登り、山と里と海が繋がる素晴らしい景色に心を奪われた。
• 望月 詩織さん:
ー2020年に大野市の美しい星空や自然に惹かれて移住。星空の魅力を伝える活動を通じて、福井の山と深く関わっている。ハイキングや登山は初心者だが、移住者としての新しい視点で福井の山の魅力を伝えていきたいと語った。
• 杉本 達治知事:
ー最初の登山体験は、長野県庁への出向時代に経験した常念岳から槍ヶ岳への2泊3日の縦走。その過酷さから「二度と山は登るまい」と感じたが、その後、副知事時代に公舎の近くにあった足羽山を毎日歩くことで、気軽に楽しむ「楽山」の魅力に気づいた。山は登るだけでなく、愛でる、楽しむ対象でもあると語った。

挨拶をされるHIROさん



テーマ2: 福井の山の魅力と楽しみ方

• HIROさん:
ー写真で切り取る福井の四季: 荒島岳から望む雲海、紅葉に染まる刈込池、万葉集にも詠われた日野山の夜景、竹田の里のしだれ桜など、福井の山々が見せる四季折々の美しい風景を自身の写真とともに紹介。
ー山頂でのご褒美: 文殊山や荒島岳の麓では、お団子やお蕎麦、醤油カツ丼、ジェラートなど、登山後に楽しめるグルメが充実しており、それも登山の醍醐味の一つだと語った。
• 仲川 希良さん:
ー里山の豊かさ: 福井の山は海から里、そして山へと続くグラデーションが美しく、人々の暮らしとの近さを感じられる点が魅力。恐竜博物館周辺の散策では、栗拾いやオニヤンマの捕食シーンに遭遇するなど、里山ならではの豊かな自然とのふれあいを体験した。
ー登山のファッション: 登山ウェアの基本である「レイヤリング(重ね着)」を紹介。吸水速乾性のあるアンダーウェア、保温性の高いミドルレイヤー、防水防風性のあるアウターウェアの3層構造を基本に、気候や体調に合わせて脱ぎ着することで、快適な登山ができると解説。今回は、望月さんがワンピース好きと聞き、ワンピースでも山に登れるコーディネートで登場した。
• 望月 詩織さん:
ー星空の魅力: 大野市は市街地でも天の川が見えるほど星空が美しい。特に南六呂師エリアは、アジア初の「アーバンナイトスカイプレイス」に認定されるなど、「星空の世界遺産」とも言える場所。
ー星空観光: 市役所の駐車場で毎月開催される星空観賞会には、県外からも多くの人が訪れる。居酒屋で美味しい地酒と食事を楽しんだ後、満点の星空を見上げながら帰路につくのは、最高の贅沢だと語った。

望月詩織さん



テーマ3: 未来へつなぐ福井の山々

• 杉本 達治知事:
ー福井県の面積の75%は森林であり、森林との付き合いは県の重要なテーマ。特に、全国で唯一原子力発電所が立地する県として、税金を活用し、災害から県民を守るための林道整備や治山治水事業に力を入れている。
ー獣害対策や間伐の推進、子供たちへの森林環境教育など、山の保全と活用に総合的に取り組んでいる。
• HIROさん:
ー福井の豊かな自然や食、文化の認知度はまだ低い。この「山の日」全国大会をきっかけに、SNSなどを通じて福井の魅力を積極的に発信していきたい。中部縦貫自動車道の開通により、東海や関東からのアクセスも向上するため、より多くの人に福井を訪れてほしい。
• 仲川 希良さん:
ーこのイベントに参加し、会場の皆さんの山に対する熱い愛情に胸がいっぱいになった。未来に向けて、どうすれば山ともっと仲良くなれるかを考える貴重な機会となった。
• 望月 詩織さん:
ー大野市が「星空保護区」の認定を目指した背景には、「子供たちにこの美しい星空を残したい」という強い思いがあった。地域の経済活動と自然保護の両立を目指す市民の思いを心に留め、これからも星空の魅力を伝えていきたい。

仲川希良さん



【閉会挨拶】

杉本 達治知事:
福井の伝統産業である越前和紙や越前漆器は、1500年の歴史の中で山の恵みとともに発展してきた。しかし近年、人々の関心は都市部に向かい、山は鳥獣害など問題の多い場所と見なされがちになっている。もう一度、私たちは山と向き合うべきだ。林業や農業においても、山の恵みを活かし、自然と共生する生き方を模索していくことが重要だ。この大会を機に、山を楽しみ、感謝し、その恵みを未来へ繋いでいく社会を皆で築いていきたい。
増谷 寧々 (司会):
山の恵みのバトンを、私たちがしっかりと受け継いでいかなければなりません。本日は、誠にありがとうございました。
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以上でございます。

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